いつしかついて来た犬と浜辺にいる

気になる事件と考えごと

別府男子大学生ひき逃げ事件

2022年(令和4年)に大分県別府市で起きた大学生2人を死傷させたひき逃げ事件で、殺人罪への罪状変更を求める声が挙がっている。

www.change.org

いわゆる従来の「ひき逃げ事件」では過失致死罪、道交法違反などの罪にしか問われず、公訴時効が20年とされる。加害者は特定されているが、23年8月現在も逃走中であることからもその見直しが求められている。

 

事件の概要

2022年6月29日、別府市野口原の県道で軽乗用車が時速80キロ以上の猛スピードで、赤信号で停車中のバイク2台に追突。原付バイクに乗る男子大学生(19歳)が死亡、オートバイの男子大学生(20歳)が腰などに軽いけがを負った。

 

被害者2人は大学の友人同士で、事件当日、日中バイクで湯布院に出掛け、帰りにショッピングモールに立ち寄って買い物をした。2人は別の場所に駐車しており、別の出口から店外に出た。

オートバイの学生が原付の学生のいる方を見ると、少し年上の若い男と話している様子だった。知り合いかと思い、合流して「あれ誰やったの?友達?」と聞くと、原付の学生は相手と面識がなかったらしく「変な奴に絡まれた」と話した。

スピーカーで音楽を流しながら男が歩いてきたのでそちらに顔を向けると、男に絡まれて「ここは原付で通ったらいけないんじゃないか」などと因縁をつけられ、原付の学生はすぐに謝ってその場を収めたという。

オートバイの学生は「どうせ変なやつやから気にせんどき」と話し、モールを出て500メートルほど一緒に走行。「山の手交差点」で信号待ちの最中、大きなエンジン音がしてミラー越しに背後に目をやるとヘッドライトがものすごい勢いで向かってくるのが見えた。原付の学生に伝えようとした瞬間、後ろから突っ込まれて10メートル以上跳ね飛ばされた。

大分県警HP〕より

車を運転していた男は電柱に衝突した軽乗用車を乗り捨てて裸足で逃げ去った。車内に残された財布や携帯電話、指紋などから車の運転者は、被害者に因縁をつけていた八田與一(25歳)と確認された。2日後、現場から2キロ離れた別府北浜ヨットハーバーで容疑者の黒いTシャツが脱ぎ捨てられているのが発見されたが、その後の足取りは分かっていない。

 

2023年8月現在、ひき逃げによる容疑で指名手配されており、「早期解決を願う会」は上限500万円の謝礼金を設置して広く情報提供を求めている。

情報提供先: 大分県別府警察署 0977-21-2131

現場の制限速度は40キロ、路面にブレーキ痕や避けようとした形跡は残されておらず、軽傷だったオートバイ男性によれば「スピードが本当に異常だったんで、もうぶつけられた瞬間に『絶対あいつや』って思いました。そのぐらいなんかもう、殺しに来ているなっていうのはすごい感じました」「赤信号で止まる車が出すような音じゃないアクセルの踏み方。僕らを見つけた瞬間、踏んだかのような感じで来たのはすごく覚えています」と語っている。