いつしかついて来た犬と浜辺にいる

気になる事件と考えごと

増山ひとみさん行方不明事件

福島県原町市(現・南相馬市)で発生した成人女性の行方不明事案。女性は三週間後に結婚式を控えており、いわゆる寿退社で仕事を辞めた帰り道で忽然とその消息を絶った。

www.police.pref.fukushima.jp

後にテレビの公開捜査番組などでも取り上げられ、自宅に「おねえちゃんだよ」の怪電話があったことでも広く知られており、電話の主と事件の関係などを巡って様々な議論が為されている。

 

心当たりのある方は以下に情報提供をお願いします。

福島県南相馬警察署:0244-22-2191
メールアドレス:joho@police.pref.fukushima.jp

 

消えた花嫁

1994年(平成6年)2月19日(土)、福島県原町市の増山ひとみさんは結婚式を3週間後に控え、勤め先の歯科医院をこの日で退職する。

午後は休診だったため、午前中いっぱいで勤務を終え、同僚たちからの祝福と見送りを受けた。院長夫妻から祝いの花束を手渡されるなどして13時頃にその場を後にした。

 

この日、ひとみさんにはいくつものスケジュールが重なっていた。

入院中の祖父の着替えを預けるために退社後に病院に寄るように頼まれており、そのあと原ノ町駅近くで婚約者の家族が営む食堂を手伝いに行き、夜には友人と食事をする約束もあった。

婚約者も病院に寄った後で手伝いに行くと聞かされていたが、予定時刻になってもひとみさんが現れないため、彼女の実家に連絡を入れている。

ひとみさんの親は、祖父の入院している病院に確認したが、その日は見舞いに訪れていなかった。不審に思い、勤務先や知人などへも連絡を取ったが、退勤して以降の足取りは分からなかった。

f:id:sumiretanpopoaoibara:20220114044253j:plain

原町市は県東「浜通り」の北に位置する相双地域で現在の南相馬市。[福島県HPより]

20日朝、歯科医院の同僚からひとみさんの両親に、彼女の車が昨日から置きっぱなしになっていると連絡が入る。

この同僚は19日の終業後、ひとみさんより少し先に歯科医院を後にし、13時30分頃、弟のバイトの送迎で国道6号沿いのガソリンスタンドを訪れていた。その際、隣の駐車場の敷地に見覚えのあるひとみさんの軽自動車、黒色のスズキ・アルトワークスを目撃する。

歯科医院から車の停められていた駐車場までは約1キロと近場であり、車を見掛けただけなのでそのときは何も不審に思わなかった。

 

車両が発見された駐車場は、コンビニ、弁当屋、三階建ての貸ビルの共用となっていて比較的広いつくり。車両は店舗裏にあり、大通りから見える位置ではないものの、決してひと気のない場所や人目につきづらい環境ではなかった。昼時を過ぎてはいたが弁当屋やコンビニ利用者の出入りも少なくないはずだが、ひとみさんの目撃はなかった。

施錠された車内には、上着のダウンジャケット、財布等が入ったままのショルダーバッグ、歯科医夫妻からお祝いに持たされた花束がそのまま残されていた。バッグには夜に会う友人に見せるつもりだったのか、箱入りの婚約指輪まで入っていた。

買い物、ましてや家出であれば当然財布は持っていくに越したことはない。その日の最高気温は12度近くで温暖な日中とはいえ、移動であれば上着を持って出ると考えられた。何より大切な婚約指輪を車内に長時間置き去りにすることも考えづらい。自身が持ち出したのか第三者が盗んだものか、車のキーは発見されていない。

自発的に姿をくらませるのであれば、ある程度は車で移動すると考えられるが、車の発見場所は自宅と勤務先の中間地点、車で5分の生活圏で、駅からもやや距離がある。単なる家出でないことは明らかだった。

f:id:sumiretanpopoaoibara:20220114042747j:plain

黄色家マークが「自宅」、緑色Pが車両発見現場、青色歯マークが歯科医院。
赤色マークが飲食店。〔google map〕

両親は20日午後、原町警察署に捜索願を提出。成人の失踪の多くは「自発的な家出」の可能性が高いとして警察はすぐに取り合わないケースが多い。だが上述のような不可解な状況から事件性も視野に入れての捜査が開始された。

ひとみさんは18日も夜遅くまで結婚式の招待状の準備に追われ、電話で友人と披露宴の話などをしており、いわゆる“マリッジ・ブルー”のような心境は窺われなかった。むしろ結婚を心待ちにしており、翌20日にも人と会う予定を交わしていたことなど、失踪を予感させる気配は全くなかった。

 

人物

ひとみさんは身長約158センチで体型はやせ型。両頬には「えくぼ」があり、右の鼻元にはほくろがあった。学生時代はバレー部に所属し、明るい性格だった。

行方不明となった退社時は、グレー地に「BENETTON」のロゴ入りトレーナー、紺色のデニムパンツ、REGAL製の黒とベージュの革靴を着用していた。

f:id:sumiretanpopoaoibara:20220117091700j:plain

1973年生まれで4人姉妹の長女。当時は入院していた祖父と両親、姉妹7人家族だった。家は新田(にいだ)川の北に位置する純農地域で農業を営み、経済的には不自由のない暮らしぶりだった。

地元の高校を卒業後、神奈川県にある電機メーカーの工場に就職した。事件の約1年前に退職して実家に戻り、ほどなく市内の歯科医院で歯科助手兼事務員として働き始める。

1993年8月、友人と偶々入った飲食店で働いていたAさんと再会する。二人は元々中学校の同級生で、それからすぐに交際に発展した。家族の異論もなく、4~5カ月ほどで縁談がまとまった。Aさんの実家が営む飲食店へ妹も連れ立って手伝いに通うなど、Aさん家族とも良好な関係だったとみられる。

 

不可解な電話と前触れ

ひとみさん失跡にはいくつかの怪電話が関わっている。

ひとつは、行方不明となる数か月前から自宅にかかっていた無言電話」である。家族の証言によれば、結婚の話が具体化した1993年12月頃に始まり、決まって深夜0時頃にかかってきた。

94年1月に両家が顔合わせをした頃からは回数が増え、2月上旬に結納を交わすと更にその頻度が増したという。深夜0時から明け方近くまで1時間おきにかかってくる状況が続いたが、ひとみさんの失踪直後からなぜか無言電話はピタリとやんだ。

当時は携帯電話が広く普及おらず、いたずら電話といえば自宅や職場などの固定電話にかかってくるものだった。そのため無言電話の主が、家族のだれに向けて、何の目的で嫌がらせを続けていたのかは定かではないものの、ひとみさんの婚約や失跡のタイミングと軌を一にしているとして、彼女の事情に詳しい人物ではないかと思われた。

 

他にも事件の前触れともいえる出来事があった。

ひとみさんは婚約者家族が営む食堂の手伝いに繁く通っていたが、2月の結納の直後、店のそばにある駐車場に停めていたひとみさんの車にだけひっかき傷で中傷する文言が刻まれていたことがあったという。駅からもそう離れていない目抜き通り沿いで、公園や飲食店などに囲まれた市街地である。

公開捜査番組では実物の写真ではなく、車に「バカ」「ブス」と書かれたイメージ映像が放映されている。もし実際に「ブス」と書かれていたとすれば、車内の様子などから女性と推測された可能性もあるが、彼女の車であることを知っていた人物による嫌がらせとも受け取れる。稚拙な文言ながらこどもや不良の悪戯であれば、周辺地域でほかにも被害情報が寄せられそうなものである。

 

ふたつめの電話は、退社直前の19日12時半頃に職場にかかってきた電話である。

はじめに電話に応対したのは(後にひとみさんの車を発見する)先輩同僚で、相手は女性の声で「増山さんに代わってほしい」と言われたという。「声は低めだったので年齢はよく分からない感じ。喋り方も親しそうじゃない、いわくありげかなと感じる」と振り返る。同僚いわく、以前にも同じ声の女性から電話があったこと、電話を受けたひとみさんは「浮かない表情」で診療室の時計に目を遣るなど「待ち合わせをしているような様子だった」と言う。

証言通りだとすれば、ひとみさんは病院に向かう前に「電話の女性」と駐車場で待ち合わせをしていたと考えられ、そこで別の車に連れ去られたとも推測できる。

 

3つめは、行方不明となった翌年の95年1月に自宅にかかってきた件の「おねえちゃんだよ電話」で、応対したのはひとみさんの妹である。

妹:はい、増山です

女:もしもし

妹:はい

女:おねえちゃんだよ

妹:はい?

女:おねえちゃん

妹:…だれですか?

女:おねえちゃんだよ

妹:…どちらさまですか?

女:…ひとみです

妹:はあ!?

この間、僅か17秒。犯人からの連絡を期待して録音がセットされていたため、やりとりは記録されていた。電話をかけてきた声は、ひとみさんとは似ても似つかぬ年配らしき女性の声色だった。変に声真似をしたり誤魔化すような様子もなく、さも平然と「おねえちゃんだよ」と切り出している。当時は今で言う「オレオレ詐欺」のようななりすまし詐欺などは広まっていなかった。

父親は電話の声を「うちの娘とは全然違う」と断言した上で、「“おねえちゃん”と言うことは、電話に出たのが妹だと分かる人。誰が出るか分からなければ“おねえちゃん”なんて言う訳ない」と推測する。またこの電話の直後、父親の周囲では「ひとみさんが見つかった」とする噂が流れていたという。

 

テレビの公開捜査番組では、日本音響研究所鈴木松美所長(当時)に録音テープから何か手掛かりは得られないものか分析を依頼している。鈴木所長によれば、通話の冒頭に課金時に発生するパルスがあり、切断時には市外局番であれば少なくとも4回あるリセットパルスが2回しか生じていないことから、おねえちゃん電話は「同一局内の公衆電話」から掛けられたものと指摘している。

また日本語・方言の研究者である加藤正信東北大名誉教授によれば、録音されていた会話は、福島弁の比較的平らなアクセントで、福島を中心とした地域の音の質にほぼ一致するとの見解を示した。

 

「無言電話」の終止と「おねえちゃんだよ電話」に関する重要な点として、「公開捜査の時期」が挙げられる。

失踪直後、ひとみさんの両親は、警察から公開捜査を再三勧められていたが断っていた。父親は発見されたときの社会復帰が難しくなることを考慮し「娘の将来を考えると、親として踏ん切りがつかなかった」と振り返っている。公開捜査に切り替えられたのは行方不明から約1年半後の95年8月28日である。会見で「今は親として、娘のために最善を尽くしてやりたい」と決意を語っている。

その1年半の間は新聞記事にも載らず、非公開での捜査に限られていた。その間、ひとみさんの失踪は、原則的には近親者や同僚、聴取を受けた知人、周辺住民といった限られた近しい人々か、捜査関係者あるいは「事件に関与した当事者=犯人」にしか知られていなかったことになる。

無言電話の主と「おねえちゃんだよ電話」の主が同一人物であるかを確かめる手立てはないものの、いずれも公開捜査前にひとみさんが行方不明である事実を知っていた可能性が高い。

 

後の公開捜査番組では、「無言電話」の録音テープも放送されているが、そのテープの分析結果は明らかにされていない。また職場で電話を取り次いだ先輩同僚が増山家に掛かってきた「おねえちゃん電話」について述べる証言はないが、当然家族は同僚に聞かせて確認しているものと思われる。また番組によっては勤務先にかかってきた電話を「若い女性の声」と表現して報じたこともあるため、「おねえちゃんだよ電話」とは異なる声だった可能性も排除できない。

 

女性の影

結婚直前のひとみさんの周囲で起きていた謎の電話や嫌がらせ行為。警察の調べではひとみさん側にやましい行動や目立ったトラブルは確認されなかった。

もし背後に一方的に恨みをもつ人間が存在するならば、恋愛・結婚関係で妬まれていた可能性が思い浮かぶ。はたして電話の主と同一人物かは分からないが、婚約者Aさんの周囲にはひとみさんの他にも女性の影が見え隠れする。

下のキャプチャ画像は、番組で公開されたひとみさんが日記代わりにしていた「手帳のコピー」の一部である。事件の約3週間前、94年1月25日の欄には、職場の「お昼休み」にかかってきた女性からの電話について記述がある。

f:id:sumiretanpopoaoibara:20220117065008p:plain

お昼休みに、□□という女から tel。

△△は他に切れてない女 が いたらしい。

でも わりと れいせい。もしか の 感が あたってた。

(夜△△のところに行った。)

△△は いやがらせ だ と言う。

そんな女は知らないと ひてい。しんじよう

□□、△△の部分はモザイク処理が施され、ナレーションでは□□が「O(オー)」、△△は「彼」とアテレコされている。ひとみさんの周辺人物で「O」に該当する女性は確認されておらず、「彼」は婚約者Aさんを意味している。

素直に読めば、「O」=「切れてない女」のように思われる。だが「O」を名乗る女が、自分とは別の「切れてない女」の存在をひとみさんにリークした可能性もないとは言い切れない。

「他に切れてない女」という表現は、すでに彼との間で別件の浮気交際などでひと悶着があったことを匂わせる。だが「既知の女性関係の他にも」という意味か、「自分のほかに」という意味なのかは判然としない。だが「もしかの感」(「勘」の誤記かと思われる)というフレーズから察するに、ひとみさんは以前からAさん周りに複数の女性関係を嗅ぎ取って不安を抱いていたことが読み取れる。

また「そんな女は知らない」という婚約者の言葉を「しんじよう」とする態度からは、彼への愛情、結婚への強い意思が感じられる。憶測するならば結婚を強く望んでいたのは、Aさん本人よりもひとみさんの側だったかもしれない。

 

さる地域政経誌では事件から13年後に本件の特集記事が組まれた。ひとみさんの両親のインタビューを中心に構成された取材に基づく記事であり信憑性は比較的高いように思う。

そこで地元の事情通の談として、Aさんにはひとみさんとの交際よりだいぶ前から「4歳年上の女性と長年交際していた」との証言が紹介されている。しかしAさんの両親がその女性をよく思っていなかったことから「結婚できずにいた」というのである。同事情通は、ひとみさんの失跡によって「一番喜ぶ人、最も得する人」としてその「4歳年上の女性」を挙げる。

いわばAさんを“奪われた”かたちになる年上女性が、ひとみさんに嫉妬心や憎悪を抱くのは必然だが、事情通はさらに「Aさんの関与が疑われるのは避けられない」と指摘する。Aさんはひとみさん失跡のおよそ11か月後に年上女性との間にこどもが生まれている。下世話な見方ではあるが、花嫁が姿を消した直後にAさんと年上女性は関係を持ったと見ることも可能であり、その後結婚して店を継いだとされる。

仮に年上女性がひとみさんに強い恨みを抱いていたとすれば、その間Aさんに結婚をめぐって非難したり、自分との復縁を求めるといった衝突はあったと想像され、全く接触していなかったとは考えづらい。記事はAさんの窺い知れぬところで年上女性が独断で起こした事件ではなく、むしろAさんも犯行計画を知った上で関与したのではないかと疑いを向けている。

 

またひとみさんの父親によれば、「おねえちゃんだよ電話」に応対したのはひとみさんと共にAさんの店へ手伝いに通っていた妹で、「店でよく聞いていた声と中年女性の声はそっくりだった」「2つの声は話し方や調子に似たような特徴があった」と話しているという。明示されてはいないが、文脈から察するに家族は「おねえちゃんだよ電話」についてAさんの母親によるものではないかという疑いを強めているように読める。

ひとみさん失跡から最初の1か月はAさんの両親も心配してくれていたが、その後連絡を寄越さなくなり、2か月後には代理人を通じて「結婚の白紙」と結納金の返還、更には取調べなどで生じた休業分の補償を請求してきたとされている。記事は、Aさんの両親に対して“情”を欠いた心ない対応だとして非難めいた論調を強めている。少なくともひとみさんの家族はAさんや家族による失踪への関与を疑っているものとみられる。

Aさんの母親は同政経誌の取材に対して、「当時の状況は警察に全て話してある。知りたいことがあるなら警察に聞いてほしい」と証言を断っている。

f:id:sumiretanpopoaoibara:20220117124118p:plain

行方不明から16年後の2010年、ニュース番組内で元婚約者Aさんへのインタビューが放送された。

ひとみさん失跡後に捜しましたか、との問いに「別に、捜す理由もないし」と答え、事件や事故に巻き込まれたと思いますか、自発的にいなくなったと思いますかとの問いに対して「自発的に失踪したのだと思います」と返答。手帳に書かれていた「O」についてひとみさんと話をしたのかとの問いに「全然そんな話聞いてませんね」、事件前に「車にイタズラされたのは聞きました」と語った。

すでに長い時間が経過しており、Aさんにはすでに別の家庭がある。とはいえ、一度は結婚を決めていた相手にしてはあまりに冷淡すぎる態度だとしてネット上で番組視聴者から憤りの声も上がった。Aさんとしては疑惑の解消のために取材に応じたものと思われるが、却って疑惑の温床にされてしまった感は拭えない。

-----

 

・所感

前述の事情通の話を総合すると、おおよそ以下の図のようになる。

f:id:sumiretanpopoaoibara:20220117124322p:plain

Aさん自身の気持ちはひとみさんと年上女性とどちらを向いていたのか。年上女性との「二股交際を維持したかった」のであれば、ひとみさんとの結婚は先延ばしにすべきところであり、半年で結婚に踏み切るのは奇妙に思われる。

年上女性がひとみさんの勤務先に電話を掛けていた「O」だったとすれば、無言電話や車の傷、ひとみさんの記述など多くの疑問点がひとつの線につながる。Aさんの交際相手と名乗る「O」の電話に、ひとみさんはその日で退職することもあり、結婚前に自ら清算を求めるつもりで待ち合わせに臨んだのかもしれない。すぐにケリを付けるつもりで手ぶらのまま相手の車に乗り込んだのか、それとも拉致されたのか。「O≒年上女性」の素性は明らかではないが、素直に考えれば別に殺害や遺棄の実行犯がいた、その筋の第三者へ依頼したなどが考えられる。

Aさんの親が年上女性との結婚を良しとしなかった理由は定かではないが、ひとみさんとの結婚に前向きだったのは事実であろう。もしかするとAさん本人としては年上女性との結婚を反対する親への当てつけのようにひとみさんとの結婚を言い出したが、予期せず親とひとみさんの主導でとんとん拍子に話を進められてしまい慌てたのか。

警察もAさんやAさん家族には聴取しているが、行方不明事案では親子の確執や交際関係など混み入ったプライベートに関する強制捜査には踏み込めなかったと想像される。ひとみさんとの交際がなかった年上女性はどの程度俎上に上がったのかも分からない。

 

彼女は単なる失踪ではない。しかし殺人事件を裏付ける証拠もないままに、30年が経ってしまった非業な行方不明事案に思えてならない。